vol.18 沖縄「川平ファーム」橋爪さんのパッションフルーツで作った、佐藤美樹さんの「ホタテとセリのカルパッチョ パッションフルーツソース」

日本百景にも選ばれた風光明媚な石垣島でパッションフルーツを中心に栽培・加工を営む「川平ファーム」。オーナーの橋爪さんが丹精込めて作り上げたパッションフルーツで、パンとデリの教室を主宰する佐藤美樹さんがフルーティーなドレッシングを完成! 白身のお魚やホタテとの相性も◎です♪

教えてください

佐藤美樹さん(神奈川県)
佐藤美樹さん
パンとデリの教室FOODISH主宰。フードコーディネーター。大学卒業後、旅行会社に入社。さまざまな国の食文化に興味を持つようになり、料理の世界へ。大手クッキングスクール講師、厨房業務などを経て、自宅で料理教室をスタート。料理に合う創作パン、カフェ向けデリメニューなどを得意とする。“食べて身体がきれいになる・・・”“食べるエステ”を意識してメニューを開発中。

お教えします!

橋爪雅彦さん(沖縄県)
橋爪雅彦さん
パッションフルーツを中心としたトロピカルフルーツの加工場「川平ファーム」代表。20年前本業の植物画の仕事で石垣島へ移住したことがきっかけで、パッションフルーツの栽培から加工販売までに従事。石垣島とミンダナオに農場を構え、オーガニック栽培と果物本来の味を活かした製品作りにこだわる。一般小売りの他、料理学校や洋菓子店などへの原料販売も・・・。
川平ファームについて詳しく見る 別ウィンドウ

「パッションフルーツ」のこと教えてください

  • From:料理家
     佐藤美樹
  • To:生産者
    川平ファーム 橋爪雅彦さま

こんにちは。料理家佐藤美樹です。
石垣島には2度ほど行ったことがあります。旅行会社時代に仕事で1回。もう1回はプライベートで。「川平ファーム」さんとの出会いは沖縄在住の友人から、パッションフルーツジュースを送ってもらって以来です。
本州では、パッションフルーツ自体あまり知られていませんが、初めてパッションフルーツジュースを飲んだ時のオレンジと違ったみずみずしい酸味が好きになり、それからはまっています。生のパッションフルーツももちろん好きですが、季節に限りがあるし、売っているお店なども限定されているので、ジュースやジャムになっている「川平ファーム」さんの商品が、私にとってはとても魅力的です。実は友人にパッションフルーツを送ってもらい、それを自宅の小さな庭で育てたことがあります。こちらでは気候的に難しいのか、うまくいきませんでしたが…(笑)。

「川平ファーム」さんのフレッシュなパッションフルーツの製品は、どのように作られているのでしょうか? また、加工する際に気をつけておられることはなんでしょうか?

今回、パッションフルーツを使ったメニューの開発をしたいと思っています。デザートはもちろん、料理にも合わせていけたらと思いますが、パッションフルーツの味や特徴なども教えていただけたらと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

「パッションフルーツ」のこと、お教えします

  • From:生産者
    川平ファーム 橋爪雅彦
  • To:料理家
     佐藤美樹さま

こんにちは。当ファームの製品を取り上げていただきましてありがとうございます。パッションフルーツは中南米原産の果物で、野性的な酸味とトロピカルで芳醇な香りが特徴です。当ファームでは、石垣島とフィリピンはミンダナオ島に直営農場を持ち、徹底的に自然栽培にこだわった栽培を続けています。取り入れの際は、完熟して落ちた実だけを収穫し、1個1個を包丁で切って、味や香りが一定しているかどうか、人が目と鼻を使ってチェックして選定しています。

パッションフルーツは、酵素が大変多い果物で、搾汁後常温で置いておくと、かなりの勢いで発酵が始まって、味が大きく変わってしまいます。そのため、収穫してから加熱殺菌するまでの時間を極力短くすることが、パッションフルーツ本来の美味しさを保つための必須条件になります。このため当ファームでは、搾汁して細かいメッシュでろ過した後、急速冷凍してマイナス20℃で保存します。通常こうして冷凍した原料を加工する際は、いったん常温に戻して解凍するのですが、それではまた発酵が始まってしまうため、当社では冷凍原料のままをかち割って加熱殺菌し、加工しています。さらに本来の味と香りを保つため、加熱後の充填にもこだわり、あえて1回の製造を100リットル以内にして充填時間を短縮。これにより、充填する最初と最後の製品の味を均一にすることができるのです。こうした酵素の制御や殺菌温度を誤ると、かつての体験ではありますが、発酵して瓶が割れたり、キャップが外れて中身が吹き上げることも…。

このようにパッションフルーツは、収穫から加工までに大変手間がかかる上、人間の五感が必要な果物であることもあって、なかなか本来の香りや味がきちんと生きている製品が少ないのが残念です。しかし、海外ではポピュラーな果物で、隠し味としても一級品といわれており、料理の素材にも多用されています。特に乳製品との相性がよく、ジュースを低脂肪牛乳で割ったり、ジャムをバターと合わせたりしても、とてもよく合います。また、芳醇な香りはドレッシングにもピッタリですよ。

「ホタテとセリのカルパッチョ パッションフルーツソース」ができました!

  • From:料理家
     佐藤美樹
  • To:生産者
    川平ファーム 橋爪雅彦さま

お世話になっております。橋爪様のパッションフルーツに対する情熱がとても伝わってきました。より身近になった気がします。ありがとうございました。教えていただいたことを参考に、いろいろなレシピを開発してみようと思います。

まずは、パッションフルーツドリンクを使ったカルパッチョのドレッシングが完成したので、こちらを今回レシピとして紹介させていただきますね。

ふだんドレッシングを作る時は、ビネガーや糖分を補う必要があるのですが、「川平ファーム」さんのパッションフルーツドリンクは、酸味と甘みの両方を持っているので、とても手軽に作ることができました。素材の味を生かしたドレッシングに仕上げることができたと思います。カルパッチョなら、今回使ったホタテのほかにも、白身のお魚との相性もピッタリです。白ワインや泡盛との相性もよいので、パーティーメニューにもぜひ加えていただければと思います。

食材の詳しい情報はこちら

川平ファーム
公式サイト
http://www.passion-jp.com
  • ※この記事は、2011年01月の取材に基づいて構成したものです。

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