vol.8 JA島根おおちさんの石見和牛で作った、宮川順子さんの「ステーキ手巻き寿司」

島根県のほぼ中央にある「JA島根おおち」さんで、年間200頭限定で生産されている石見和牛。お箸で切れてしまうほどのお肉の柔らかさと、とろけるうま味に惚れこんだ宮川順子さんが、今のシーズンにぴったりの楽しいレシピを完成させました。

教えてください

宮川順子さん(東京)
宮川順子さん

料理教室・味覚教室 主宰。「MIIKU 日本味覚育成協会」代表。味育(食育)コンサルタント。
長男のアレルギーを機に、親子共々の「食の重要性」を実感。「手作り、スローフード」に取り組む。子育てが一段落後、自分の体験をもとに、添加物のない、簡単でおいしい家庭料理を伝えたいと考え、教室をスタート。調理師 、フードコーディネイターなど各種資格を取得後、現在は「心と体に美味しい食卓」の周知拡大を目指し、料理教室を主宰すると共に、食業界のプロや一般に向けて広く、味覚教育講師を務める。

お教えします!

JA島根おおちさん(島根)
JA島根おおちさん

平成7年1月1日、島根県邑智郡の地域を包括して経営規模を拡大し、適正かつ能率的な事業経営を行う強固な組織・経営基盤を確立するために、6つの農協が合併してできた農業共同組合。「地域に個性ある農業や文化を開花させ、未来に向けて大きく成長する」ことを基本理念とする。同組合の特産品である石見和牛肉やハーブ米、キムチなどを紹介する「みずほスタイル」を運営。「新たな協同を求め、人と地域に価値をもたらすJAを創造」するために、日々全力で奮闘中。

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石見和牛のこと教えてください

  • From:料理家
     宮川順子
  • To:生産者
     JA島根おおちさま

前略

JA島根おおちの皆さま、こんにちは。
仕事で、邑南町にお邪魔するたびに、
“お箸で切れる”美味しいお肉を食べさせていただき、「これほどのお肉が、まだ地方に眠っているんだ~」と、とてももったいなく思いました。

そこで、少しでもお肉好きの仕事仲間に伝えなきゃ! と、役場の方にお話を伺ったところ、なんと年間200頭しか生産されず、未経産の雌牛で希少品のため、一般にはなかなか手に入らないとのこと。う~ん、プレミアム!
ますます欲しくなったのを覚えております(笑)

一言に和牛と言っても、飼い方はさまざま。この石見和牛は、町内から子牛を集め、まるで自分の子供のように丹精こめて育ててくださっていると聞きました。どおりで、美しいサシ(脂)がつやつやと、見目麗しく!

お肉の美味しさを決めるのは主にサシだと聞きますが、石見和牛の脂はサラリとしていてしつこさがなく、牛肉独特の臭みも全く感じられません。いったいどのような工夫がされているのですか?
また、お肉全体からクセのないうま味が広がりますが、サシ以外にもお肉の美味しさを左右するポイントはあるのでしょうか?

お忙しいところ恐縮ですが、教えてください。
                                                                    かしこ 

石見和牛のこと、お教えします

  • From:生産者
     JA島根おおち
  • To:料理家
     宮川順子さま

このたびは、石見和牛を取り上げていただき誠にありがとうございます。

石見和牛を食べた方からは「箸で切れた!」「口の中に入れたら噛む暇もなくとけた!」「すばらしいトロのようだ!」とよく驚かれます。この石見和牛のうま味は、ご指摘の通り、肉の脂肪にあります。

肉の美味さを決めるのは肉の脂です。
口の中に入れると、とろけるような良質の肉のもとは、栄養たっぷりの餌。ビールかすや酵母を使用し、発酵させた栄養たっぷりな濃厚飼料にして与え、20~24ヶ月間じっくりと過ごしやすい石見の地で肥育をします。

だからこそ、脂肪の融点の低い口どけの良い上質な脂質に仕上がるのです。
生産者自身が言うのもナンですが、一度食べたらまた食べたくなる美味い肉なんです。

牛の管理については、1人でみる牛の頭数をなるべく少なくし、1頭1頭、ご飯をちゃんと食べているか? 風邪は引いていないか? などとしっかり見ています。牛は掃除をしてあげないと、非常にストレスをためこむので、私どもの牛舎では1頭の牛が部屋を2つ持っています。1週間に1度は「床がえ」といって牛を移動させて部屋をきれいにし、牛にストレスがたまらないようにしているのです。

また、邑南町は大自然に囲まれた土地です。高原なので寒暖差が激しいのが特徴で、高原に湧き出る湧き水が新鮮でそのままでも飲めるほどです。邑南町は、ほとんどの家に井戸水があるほど水がきれいなので、牛はカルキの入った水道水は飲みません。よい和牛が育つ絶好の環境で飼育していることも、石見和牛の肉のおいしさの一つかもしれません。

「ステーキ手巻き寿司」ができました!

  • From:料理家
     宮川順子
  • To:生産者
     JA島根おおちさま

お忙しいところ、詳しくご説明いただき、ありがとうございます。

自分の子供のように…と伺ってはおりましたが、それほどとは!
我が家の子供は、ベッドは1台、汚れた空気の中、ストレスにさらされて生活しており…(笑)。

石見の牛さん達は、子供以上の愛情に包まれ、徹底して、大切に育てられているんですね~! クセのない美味しいお肉の後ろには、皆さまの大変なご苦労があり、思いが詰まっていることがわかりました。

皆さまのご苦労の甲斐あって、ナイフのいらないお肉ですので、まぐろのトロに勝るとも劣らないのでは、と考え、お祝いごとの多いシーズンに合わせて「手巻き寿司」にしてみました。塩だけで食べても、みりんとしょうゆを煮詰めた「つめ」を塗っても、口どけよい脂の風味が活きる一品となりました。

体力のいるお仕事と存じますが、牛さんばかりでなく、皆さまご自身もご自愛いただき、今後とも美味しいお肉をよろしくお願いいたします。

  • ※この記事は、2010年03月の取材に基づいて構成したものです。

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