プロ料理家365名によるプロのレシピ4812

第48回 口の中でとろけるウィスキートリュフ(レシピ)

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今年もヴァレンタインのチョコレートが
華やかにショーウィンドウを飾る季節となりました。

美味しいチョコレートといえば必ず思い出すのが、
ウィリアム・カーリーのチョコレート・マニュアル』という本を一緒に作らせていただいたロンドンのショコラティエ「ウィリアム・カーリー」。
個々の素材の持つ味わいを最大限に引き出し
チョコレートにインフージョンするセンスと技術力の高さは、
ベスト・ブリティッシュ・ショコラティエ賞を
連続受賞している事実が何より物語っています。

こちらのスペシャリテのひとつが
シングルモルトウィスキー「山崎12年」を用いたウィスキートリュフ。
イタリアのチョコレートメーカー、アメディ社のトスカーノ66
(カカオ含有量66%のブラックチョコレート)を使用、
このクーベルチュールの個性である芳醇な果実のフレーバーと
「山崎」の甘いバニラと熟した果実の香りが共鳴する
プロフェッショナルならではの深い味わいに満ちたトリュフです。

繊細な温度管理や特別な製菓材料と器具を用いて作る
こうしたプロのチョコレートの美味しさは格別ですが
なかなかロンドンまで買いに行くのは大変なので
今回は自宅で誰でも簡単に作れるウィスキートリュフをご紹介します。

生クリームが多い配合なので、口にいれると
滑らかにとろけるような柔らかさのトリュフです。

市販の板チョコレートでもおいしくできますが、
せっかくのホームメイドなので敢えて個性的なフレーバーに
挑戦してみるのも面白いかもしれません。
私はシングルモルトの取材で行ってから特に好きになった
スコットランド、アイラ島のシングルモルト「ボウモア」に
ヴァローナのフルーティーなブラックチョコレート「マンジャリ」
(カカオ含有量64%)を合わせたウィスキートリュフを作ってみました。
飲む人を選ぶと言われている独特の海藻を思わせる仄かなピート臭と
バランスの取れたカカオの力強さが香るかなりユニークなトリュフが出来上がりました。

どんなフレーバーでも自由自在に作れるのがホームメイドの楽しさ。
自分の好みのウィスキーやラム、リキュールなどを使って
お好みのトリュフのクリエーションを楽しんでみてください。

材料:約20個分
チョコレート 130g
生クリーム(乳脂肪分37%)80ml
ウィスキー 20ml
カカオパウダー 適宜
1.チョコレートを細かく刻む。
2.600wの電子レンジに約40秒かけ、沸騰させた生クリームを加える。
3.ウィスキーを加えて全体が滑らかになるまでよく混ぜる。
4.1cmの丸口金をつけた絞り袋に入れ、絞れる固さになるまで冷蔵庫で冷やす。
5.オーブンペーパーの上に約直径2cmに丸く絞り出す。冷蔵庫で冷やす。
6.手で丸く形を整え、カカオパウダーをまぶす。

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小松喜美さん写真

フード・ジャーナリスト 小松喜美

イギリスをメインにヨーロッパの魅力を食と文化の視点から紹介するフード・ジャーナリスト。料理・菓子は「ル・コルドン・ブルー」やパリの「リッツ・エスコフィエ」で学んだ経験をもとに、「食べることは生きること」を信条として、日々おいしいものを探究する日々をブログや雑誌媒体のメディアに掲載しています。

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