プロ料理家365名によるプロのレシピ4812

第25回 夢のティールーム ハイティー・オブ・ハイゲイト

おいしいホームメードのケーキとお茶が楽しめて、行くたびに心が和んだり、ホッとする、
嫌なことがあった時にも、そこでとびきりのスイーツとお茶を飲めばまた元気がでてくる、
「そんなティールームが家の近くにあったらいいのに」と思いませんか?
ロンドン郊外にある「ハイティー・オブ・ハイゲイト」はまさにそんな夢を実現したティールームです。

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手前のキュートなヴィクトリア・スポンジケーキは、一切小麦粉を使わないグルテンフリー、米粉とアーモンドパウダーを使用したオリジナルレシピが人気の理由です。

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気取らないホームメイドのイングリッシュ・ケーキは、すべてオーナーであるジョルジーナ(写真左)のオリジナルレシピ。毎日店内でフレッシュなケーキが焼き上げられます。

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現在ではあまり見かけなくなってしまったこんな懐かしいイングリッシュ・ケーキも取り揃えています。
手前のバラ・ブリスはハニーとスパイスの香りがきいたレーズンがぎっしりと入った、伝統的なウェールズ地方のお菓子。フルーツケーキと似ていますが、こちらのものは乳製品を使用せず、砂糖も少なめ、ジョルジーナのお祖母様からの秘伝のレシピです。バターを塗っていただきます。
奥のラヴェンダーケーキは卵とバターのシンプルなスポンジのおいしさを味わうケーキ。ラヴェンダーがふんわり香るやさしい味わい。

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ティールームに欠かせないスコーンは冷めてもしっとり、いかにもホームメイドらしい素朴な味と、オリジナルの「ロンドン・アフタヌーン・ブレンド」の濃いめに入れたミルクティーがぴったりの相性です。

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ティールームの始まりは、ジョルジーナ自身が生まれ育ったハイゲイトの町に、自分が行きたくなるようなティールームが無かったこと。彼女もティールームを開く前は会社員だったそうですが、自分のマンションを売却して資金を貯め、このティールームを始めたのだそうです。

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お店のインテリアからオリジナルのお茶のパッケージやエプロン、ティータオルのデザインに至るまで、ジョルジーナの夢とセンスが生かされた理想のティールーム。
ピンクを基調としたまさに女性なら誰もが好きなラブリーなテイストですが、モノトーンを随所に配して甘すぎない軽やかなデザインに仕上げているのは、かつてポール・スミスなどのファッション業界で働いていたというのも納得のデザインセンスです。

お店では彼女が大好きなバーリーやブランクサムの陶器も販売、これからもオリジナルのお茶と共に、イギリスの伝統的な良いものをどんどん紹介して行きたいと語るジョルジーナ。
「やっぱりクロテッドクリームだけはコー二ッシュ地方の地元で取れる新鮮なものには叶わないから」と、クロテッドクリームの名産地、デヴォンやコー二ッシュ地方へのイタリア人のご主人とのホリデーが日々の楽しみなのだそう。

日本だけでなくイギリスでも深刻な全世界的不況の中、人々の気持ちも暗くなりがちですが、エネルギッシュに人生を楽しむ彼女を見ていると、「夢をかなえることの大切さ」、「人生には色々な選択肢がある」ことを感じる、元気をもらえる夢のティールームです。
 

STORE INFORMATION

HIGH TEA OF HIGHGATE
50 Highgate High St,
Highgate Village
London, N6 5HX,
44 (0)20 8348 3162
www.highteaofhighgate.com

小松喜美さん写真

フード・ジャーナリスト 小松喜美

イギリスをメインにヨーロッパの魅力を食と文化の視点から紹介するフード・ジャーナリスト。料理・菓子は「ル・コルドン・ブルー」やパリの「リッツ・エスコフィエ」で学んだ経験をもとに、「食べることは生きること」を信条として、日々おいしいものを探究する日々をブログや雑誌媒体のメディアに掲載しています。

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