プロ料理家346名によるプロのレシピ4636

第七回 「ベルリンのファッショナブルな食の世界 ファシル」

ドイツ料理というとソーセージにじゃがいもというイメージが強いと思いますが、ここベルリンの「ファシル」は、そんな旧来からの質実剛健なイメージを覆す、ファッショナブルなレストラン。

新しく開発された地域、ソニーセンターの向かいに位置するマンダラ・ホテルの中にあります。

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シェフのマイケル・ケンプ氏によるフレンチ・スタイルで味付けされたドイツ料理は、見た目も美しく洗練されたもの。

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ただプレゼンテーションが美しいだけではありません。お味の方もミシュランの一つ星を獲っているお墨付き。マイルドなガスパチョ・スープに驚くほど薄く、パリパリした食感が楽しいベーコンを添えたアミューズに期待が高まります。

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スターターは、スモークド・ダックを頼んだはずなのに、タルタル・ステーキがサーブされて驚いたのですが、実はこの料理はじゃがいもと肉類を混ぜたものにフライド・エッグをのせたハンブルグの郷土料理「ラブスカウス」をファシル流にアレンジしたもの。燻製の香りがするスモークド・ダックにキューカンバーのレリッシュが爽やかなアクセントになっています。

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こちらも豚足とは思えない、エレガントなスターター。ポーク・トロッターのエルサレム・アーティーチョークとベリー添え。よい意味でメニューからは想像できないお料理が続きます。

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メインのパイク・パーチ(鱸の一種の白身魚)、レッド・チャ―ド添えチュアオ・カカオビーン・ソース。皮はこんがりと、身はふっくらとしたパイクに、やわらかな甘味のある付け合わせのレッド・チャ―ドとチュアオのカカオの力強さがほのかに香ります。

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もうひとつのメインは、赤身の肉のおいしさが堪能できる鹿肉にピスタチオ・ジュス、アスパラガスとパンプキンのピュレ・添え。どの料理も全体のバランスが考えられた、繊細な味付けになっています。

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まるで戸外で食事をしているかのような明るさと開放感も魅力の一つ。素朴なだけではない、モダンな現在のベルリンの食。新しいドイツ料理の発見にファシルを訪れてみてはいかがでしょうか。

STORE INFORMATION

FACIL

Potsdamer Str. 3
10785 Berlin, Germany
TEL: 49 800 4632245
www.facil.de

小松喜美さん写真

フード・ジャーナリスト 小松喜美

イギリスをメインにヨーロッパの魅力を食と文化の視点から紹介するフード・ジャーナリスト。料理・菓子は「ル・コルドン・ブルー」やパリの「リッツ・エスコフィエ」で学んだ経験をもとに、「食べることは生きること」を信条として、日々おいしいものを探究する日々をブログや雑誌媒体のメディアに掲載しています。

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