【第11回】海老とシェリーの楽園@サンルーカル・デ・バラメダ-スペイン
Sanlucar de Barrameda(サンルーカル・デ・バラメダ)という
地名をお聞きになったことありますか?
私達がこの街を訪れた目的は、”シェリー”と”海老”でした。
「えっ?シェリーはへレス・デ・ラ・フロンテーラ」の方が有名じゃない?
と思う方もいらっしゃることでしょう。サンルーカル・デ・バラメダはその
有名なへレスから車で30分ほど。Manzanilla(マンザニーヤ)という
軽快な口当たりのドライタイプのシェリーで有名なところです。
そして、大西洋を望むこの地の海老は、一度食べたら忘れられない
と評判とのこと。
これは「いかない手はない!」と、勇んで訪れました。
シェリーのBodega(酒蔵)へ
セビリアからバスに乗り3時間弱。
サンルーカル・デ・バラメダに到着しました。
まず訪れたのはシェリーの酒蔵、"La Cigarrera"です。
(Bodegaの中庭。雰囲気があって素敵です)
この地で一番古いとされるこのBodegaは、小さいながらも
伝統的な5種のシェリーを醸造しています。
(それぞれのシェリーの完成品が入れていある樽)
甘くて、デザートのシロップにもなる「ペドロヒメネス」
ドライタイプですが、豊かな香りと味を持つ「オロロッソ」
甘み豊かで、食前や食後にぴったりの「ムスカテル」
豊かな香りで食前酒にぴったりな「アモンティヤード」
そして、なんといってもサンルーカるを代表するシェリー「マンザニーヤ」
見学時間ぎりぎりに訪れたにも関わらず、とても丁寧に製造方法を
説明してくださいました。
そして、それぞれを試飲させていただきました。
(色も、かおりも、味も全く違います)
今までシェリーというと、通り一遍なイメージしか持っていなかった
私ですが、ここで飲んだシェリーはまさに目から鱗。
食前酒、食事のお伴、そして食後まで全てをシェリーで楽しめる
その素晴らしさに、感動しました。
世界一の海老に舌鼓♪
スペインの夕食は午後8時からが基本。
お腹を空かせて訪れたのは海老を食べるならここ、という店
"Casa Bigote"です。
ショーケースには新鮮な海の幸が満載。
日本の素晴らしい鮮度の海鮮を見慣れていると、大抵外国ではそこまで
感心しないものですが、ここは違います。
日本以外でワクワクを味わったのは大げさではなく初めてというぐらい。
お店の方のアドバイスをいただきながら海老をチョイスし、調理法を決めます。
少し大きめな海老は茹でて冷水に取った物がベストとのこと。
そして、小ぶりな海老はグリルが一番、とのことでした。
お伴には、ホテルのフロントでご推薦いただいたマンザニーヤ3種。
(お勧めいただいた中の1つ、オーロラという酒蔵のマンザニーヤ)
まず、大きめな海老。
オーダーを受けてからさっと茹でられ、即座に冷水で冷やされて
供されます。
これが、完璧な茹で加減。
とかく火を通し過ぎな海老料理。
ましてや外国で食べる海老は「もったいないな・・・」と思うことも少なくありません。
しかし、ここは違います。次々と海老に伸ばす手が止まりません。
サンルーカルの地酒「マンザニーヤ」とともに頂くと最高のお味です。
そして、次は小さめの海老。
グリルで・・・とお願いしたけれど、焼き目も無く
「オーダー間違えて通ってしまったのかもね」
と言いつつ一口。
「え~っ!?焼いてある!!確かにグリルだわ」
その焼き加減にもはや絶句。
一滴たりとも海老からの汁が出ていない、完璧な火の通り具合。
マンザニーヤ片手に海老を頬張る私たちは、
「世界で一番幸せかも・・・」と思える時間を過ごしました。
活気あふれる朝の市場
翌朝、地元の人の流れにくっついて歩いて行ったところ
活気あふれる市場に到着しました。
新鮮で、おいしそうな魚介類があふれています。
今度訪れる時はぜひともキッチン付きのアパートに滞在したい!
と決意した瞬間でした。
また是非とも訪れたいサンルーカル・デ・バラメダ。
もし、スペインに行く機会があれば、足を延ばしてみることをお勧めします♪