【第10回】 オリーブオイル ツアー@グラナダ-スペイン
バスク~セビリアへ
バスクで美味しいものを堪能したあとは、一気にスペイン南部へ移動です。
8時間にわたる電車での旅。
朝8℃をさしていた温度計は、セビリアに着いた時は28℃。
20度の温度差は、車内から見る風景の違いで歴然でした。
芝生が青々と茂る幸せな田園風景が・・・
セビリア近郊では、アーモンド、オレンジ、
そしてオリーブの木が見渡す限りに・・・
グラナダで”オリーブオイルツアー”に参加
私たちはグラナダ滞在中に、”オリーブオイルツアー”に参加しました。
参加者は私たち二人でしたので、とても親切に説明していただきました。
シエラネバダ山脈の望む雄大な景色を眺めつつ
オリーブの木が一面に植えられたオリーブ畑へ向かいます。
オリーブオイルを絞る作業は、今では機械化が進んでいますが、
私たちはここで、15世紀から使われていたとても簡素な
オリーブオイル製造工場を見学することができました。
収穫されたオリーブの実は、各農家さんごとに区切られた
スペースに入れられ、絞られるのを待ちます。
待つ、といっても新鮮なうちに絞るのがなんといっても大事。
なので、2日も3日も待つということはありません。
かつては奴隷や、牛などが回していた石臼。
これで種ごとオリーブの実を砕きます。
そして、これが絞る作業をするお部屋。
とってもコンパクトな空間です。
写真右手にある巨大な”てこ”のような木製のものが「圧搾機」。
石臼で砕かれたオリーブの実を、積み重ねたものを、熱を加えずに
ゆっくりと時間をかけて圧搾絞りします。
絞った後、しばらく置いておくと、油は水より軽いので上澄みがオリーブオイルに。
こんな大きなお玉ですくいます。
絞り終わったあとのカスは、この工場で働く人たちが
食事をする時の火として使うそうです。
(2つ上の写真中央は、作業をする人たちの食事を作る場だそうです)
オリーブを絞る時期、作業は昼夜を問わずおこなわれるので、
絞り機の脇にはこんなスペースも。
作業をする人が寝る場所です。
出来上がったオリーブオイルは、陽のささない場所に
陶器の甕に入れられて保存されます。
この部屋はひんやりしていて、油の品質を下げないように
工夫されています。
今では近代的な施設で絞られるオリーブオイルですが、
昔ながらのオイルの香りや味を求める消費者のために
特別に伝統的なやり方で作るオイルもあるそうです。
♪オリーブオイル テイスティング♪
見学のあとは、「オリーブオイルテイスティング」。
5種類のオリーブオイルを試飲しました。
試飲の間には林檎をかじります。
口の中をリフレッシュするためですね。
スペインでは、Picual種という品種のオリーブが使われた
オリーブオイルが多いとのこと。
使われる品種によって全く風味が違います。
スペイン料理を支えるスペイン産オリーブオイル
地元の素材を組み合わせて、シンプルながらも抜群に美味しいスペイン料理。
その魅力は尽きません。シンプルだからこそ、一つ一つの素材が大切です。
スペイン料理には、是非スペインのオリーブオイルを使ってみよう!
という思いを新たにしました。
オリーブの木を、大切に大切に育て、その恵みを余すところなく使う。
丁寧に作られた食品に地元の方たちの誇りを感じました。
愛情をもって作られた食べ物は、人の心と体を心地よく満たしてくれます。
オリーブオイルを見る目が変わる、大変貴重な経験でした。
Granada:Olive Oil Tour
http://www.oliveoiltour.com/index.htm