【第2回】 ”ファッション”としての食と”地産地消”@ロンドン“Borough Market(バラマーケット)”
60日間の旅の最初の滞在地はロンドン。
「ロンドンで料理をするのがとっても楽しみなの!」と話す私に
「ロンドンって美味しいんですか?!」と皆さん決まって驚きの表情。
私は決まって
「素材が本当においしいの。季節を告げる新鮮な野菜、健やかに育てられた家畜たち、新鮮な魚介類、オーガニックの乳製品や小麦粉・・・それらを使って料理が出来るのは本当に幸せ!」
と答えます。
それらの素敵な材料に出会えるのが、地下鉄London Bridgeの駅を降りてすぐにある
ロンドン最古のフードマーケット-“Borough Market(バラマーケット)”です。
食いしん坊の天国!「バラマーケット」
木曜日、金曜日、土曜日の週3日開かれるこのマーケットには、
イギリス各地、そしてヨーロッパ各地からこだわりの食品が集合します。
オーガニックの焼き立てパンや美味しいチーズのお店。
野菜や果物も飛ぶように売れていきます。
美味しいサイダー(リンゴを使ったお酒)を売るスタンドのに並んで、
オーガニック野菜のジューススタンドも。
スペイン、バスク地方の豚肉を使って作られたサラミなども買うこともできますし、
フランスの高級食材やワインを扱うお店もあります。
“食”への愛情
お店には食品の生産に携わる人たちがいて、熱心に説明をしてくれます。
そして自分の“作品”への愛情あふれる語り口で
「うちのチーズはこんなにおいしいのよ!是非食べてみて!」
「うちのサイダーうまいだろ。これは最高なんだ!!」熱く語る生産者さん達。
もちろんイギリス人らしい控えめな言葉とともに、静かにお薦めの品を紹介してくれる方も♪
会話を楽しみ、こだわりの食品を満足げな笑顔で買っていく人たちが行き交うマーケット。
とても幸せな気分になります。
ファッションとしての食→食卓の充実へ
ここ数年、ロンドンでは食にこだわること=とてもおしゃれ!というイメージ。オーガニック食品を買い求めること、フェアトレードのものを選ぶこと、そして地元の食品をサポートすることなどが、生活の豊かさを示す一つの側面となっているように感じます。
そして現在はそのおかげで、食生活が少しづつ充実してきたように思います。
自宅で料理をすることや、食を通じて健康に気を使うこと、そして何より食を愉しむこと・・・の輪が広がっているように思います。
顔の見える食品に感謝をこめて
バラマーケットでは、生産者と消費者が”マーケット”という場を通して交流することの意味を考えさせられました。
街の真ん中で両者が出会うことができること・・・それはとても貴重かもしれません。
お互いに顔を合わせ、会話を交わすことは、両者が”共に食を支える”という思いを抱くことにつながると思います。そして丹精込めて作られた食品には、感謝の気持ちをこめてきちんとした値段を支払うこと、そして大切にいただくこと-これがお互いを支え合う良い関係につながるのですね。
バラマーケットの公式サイトには「全ての人がより良い“食”を得る権利がある」と書かれています。
売る側にも、買う側にもそんなこだわり・誇りを感じることができる空間でした。
食を心から楽しむと同時に真摯に向き合う・・・そんな空気がこのマーケットに惹かれる理由かもしれません。
:::::::::::::::::::::”まんぷく紀行―まんぷくのおすそ分け♪”:::::::::::::::::::::::::
バラマーケットの場内にあるFish&Chipsのお店。大きなタラ&ホクホクのチップス!
Mrs. King's Pork Pie-有名な“ミセスキングのポークパイ” ジューシーで美味しいです♪