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盛り付け方でこんなに変わる!いつもの食卓をワンランクアップ 盛り付けのキホンとコツ

【平日の夕食編2】 焼き魚の盛り付け

9月も終わりに近づき、いよいよ秋本番を迎えます。

秋と言えば…食欲の秋!旬の野菜やキノコも色々とおいしいものが出回りますが、秋の定番のお魚である秋刀魚や鮭など食卓に並ぶ機会も多いのでは?
旬のお魚を焼き魚にして、お皿に盛ったけどあれれ?お皿に載っているのはお魚だけ?いくらおいしいお魚でもなんだかさみしい印象ですね。

今回も前回に続きフードスタイリストの朝長章代さんに焼き魚が美味しく見える盛り付けのキホンとコツを教えていただきました。

イマイチな例…

やっぱり何と言っても“さみしい!”ですね。
お皿にポツンとお魚だけ…なんだか物足りない気がしてしまいます。
焼き魚はおいしいと私たちは感覚的に知ってはいますが、見た目(姿)はどう見えるでしょうか?
カリッと焼き色が付いて、脂がにじんだ皮と身だけの姿、尾頭付きの場合は頭から尾までほとんど同じ色…

載せるお皿を変えてみても、魚だけでは印象は大きく変わらないのでやっぱりいつものワンパターン?!と思われがちに。。。
魚の形自体は自然で美しい形ですが、料理としてお皿に載せると、どちらかと言えば華がない”地味”な感じに見えてしまうので、おいしいと分かっていても盛り付けがいまいちになってしまう理由のようです。

盛り付けのポイント 美味しそうに見えるコツ

今回の盛り付けのポイントは”季節感”です。
今や季節を問わず食卓に上る魚も増えて季節感が更に薄くなる傾向にありますが、やはり旬を迎えた食べ物はおいしいですよね。魚にもちゃんと旬があって、その季節感を上手に表現すると見た目にもおいしく、盛り付けもワンランクアップできると思います。

●季節感

季節感の表現の仕方ですが、まずは”前盛りの野菜”を添えてみましょう。

“前盛り”とは主役の料理の手前に盛り付けられる食べ物のことで、季節により使う食材を変化させたり、煮たものや焼いたもの、生で…などと調理法もとらわれないので気軽に用意できると思います。よくある例では、柑橘類(レモン、柚子、すだち)などに大根おろしが添えてあって…というのは外食店などでもよく目にするのではないでしょうか。

魚の横に前盛りの野菜が添えられると、”料理”という感じが増します。また見た目だけでなく箸休めも兼ねているので主役の料理に合わせて味付けを選ぶとより完成度が高くなります。
今からの季節ですと、栗やさつまいも、大根、にんじん、かぶを使った前盛りが季節感たっぷりでお勧めです。味付けは、甘酢漬けなどのさっぱりとした味のものや、甘煮のようにほっくりと甘いものなどが少し脂の乗り出した秋の魚には合うと思います。

●掻敷(かいしき)

次に”掻敷(かいしき)”に挑戦してみましょう。
“掻敷”とは料理の下に敷く植物の葉のことです。葉蘭(ハラン)やナンテンなどが一般的に使用されていて目にする機会も多いと思いますが、その季節だけ使用されるものもあります。秋なら紅葉、柿、栗、ハギ、ススキなどが代表的。

しっかり水洗いをして焼き魚と一緒に盛り付けてみましょう。掻敷に使えそうな植物の葉がなかなか手に入らない場合は、身近な大葉や三つ葉、セリなどを少し添えてみてください。緑を添えることで季節感や生き生きとした感じが出てよりおいしそうに見えてきますよ。

盛り付けエトセトラ

私のおうちごはん

私のおうちごはんのカタチですが、普段の夕食では副菜を一緒に盛り付けてワンプレートにすることが多いです。

和食の型からは外れてしまいますが、一つのお皿に色々な料理がのっているので見た目も華やかで、すごくおいしそうに感じませんか?副菜をその時々で変えてみると同じ焼き魚でも違った雰囲気になり、ワンパターンも防げますよ。

皿数をたくさん使わなくて済むので洗い物も軽減されるのがうれしいところでもあります。
普段の夕食ならこの位気軽な感じが喜ばれるかもしれません。

また、使う器は今回は洋食器に盛り付けました。
シンプルなテイストのものを選んだので和・洋問わず使えてとても便利です。後はほかほかのご飯とお味噌汁があれば完璧ですね!

焼き物箸

数年前から愛用している焼き物専用のお箸。グリルや網を使って調理をする時の必需品です。
普通の菜箸を使うとだんだん箸先が黒く焦げてしまうのですが、この焼き物箸は火に強い材質で作られているので焦げてくることがなく丈夫で美しく使い続けられます。

また箸先が通常のお箸と同じくらいの細さに仕上げられているため食べ物を傷つけずにつまむことができます。
特に身がやわらかい焼き魚には最適で重宝しています。撮影時など外で調理する時にも必ず持っていく私の手になじんだ道具の一つです。

料理家紹介

朝長 章代
朝長 章代
フードスタイリスト。インテリアショップにてイベント企画・運営や店内のスタイリングに携わるなかで食の世界に興味を持ち、フードコーディネータスクールに通う。その傍ら、様々な料理教室・お菓子教室に通いカフェ勤務などを経て独立。現在、Webや雑誌・カタログなどでの料理・お菓子のレシピ提供&スタイリングを中心に活動中。
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