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人日の節句・七草

トントン、トントン。
♪七草なずな、唐土の鳥が 日本の橋を・・・・

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春の七草は「人日の節句」といい、五節句の1つです。
七草粥を食べるのは正月明けの清めの食事とも、節句のご馳走とも言われます。
ともあれ、お正月料理で疲れた胃腸を休めてくれるのは間違えないですね。
既に「もうご馳走はいいよぉ・・・」と体が言っているのが聞こえます。


いつからかスーパーでは「七草セット」なるパックが並び、とても手軽です。
時には鉢植えになったりしていて、その後の鉢はどうするんだろう????と疑問に思ったり。


七草は、1362年頃に書かれた四津喜成の「河海抄」に初見され、
古く歴史があります。一般に広まったのは江戸時代だとか。


それにしても、どうして「人日(じんじつ)」というのでしょうか?
調べて見ると、古来中国で正月一日から1日1つずつ鶏、狗、猪、羊、牛、馬と占い、
7日目に「人」の日として、人形(ひとがた)を作って、陰晴を見て、
その年の豊穣を占ったそうです。
この日は、人に刑罰を与えたりせず、
7種類の野草を摘み、熱い吸い物を食べたというのが七草の起源といわれています。


一方、日本では既に、「若草摘み」といって、早春の野山に自生する若草を食べることで、
強い生命力にあやかり、無病息災を願う風習があり、中国からの伝来と相まって、
今日の人日の節句となったそうです。


昔は現代のような生産・物流が無かった故に、
そこにあるものを食していた(それしかなかった?)訳ですが
古くから日本人は旬の食材を食べることをとても大切にしています。
節句や折々の行事で、節句料理を食べ、祝うも
旬の食材が最も美味しく滋養が得られることを知っていたからでしょう。


生産が豊富ゆえに、食材の季節感は薄れがちですが、
豊かな現代だからこそ、大切にできたら良いなと思います。


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プロフィール

矢嶋文子

調理師。“良い食事は人を笑顔にする魔法“と食、特に味覚教育に関心を持つ。現在、築地御厨(青果卸店)内田悟、Convivialete Miyagawa宮川順子に師事。MIIKU(日本味覚育成協会)GM。

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