親友の書いた本
大学時代からの親友がいます。
彼女は、いつも、とてもまっすぐで、正直で、何事にも一生懸命。
そして大切な人や大切なことが何か、をよく分かっていて
時には自分を犠牲にしても相手のために何かをしてしまい
傍で見ていてハラハラすることもあったりするのですが・・・
なんやかんやで、もう10年以上親交があります。
離れているので、頻繁には会えないのですが、
それでも年に2,3回はお互い行き来をして、近況を語り合ったり
そのときどきの悩みや心配ごとを相談しあったり、励ましあったり・・
と気の置けない友人です。
そんな彼女が、本を出版しました。
『十一月の扉』です。
主人公である高校生のまひろが、兄のいる大学を訪ね
そこで出会った兄の友人をきっかけに変わっていくというストーリー。
初めて書き上げた原稿を読んだ時には、
ぼろぼろ涙を流して泣いてしまいました。
書き手が彼女だということは抜きにして、物語に感情移入して、、です。
何回も読むと、主人公のひたむきさやまっすぐさが彼女に似ているかも・・とか
こういう風に丁寧に人間関係を紡いで、
誰に対してもやさしく思いやりを持って接する人が好みだよね、とか
違った視点でも読めるのですが、
それにしても、作品としての完成度が高く
言葉の選び方や登場人物の感情表現、情景描写
どれをとっても、すばらしく
正直友人が書いたと思えないほど・・。(ごめん)
本書を読みながら、
まっすぐに人を想うことを思い出し、
人との出会いによって変われることをかみしめながら、
死ぬまでにあといくつ、人生の宝物のような出会いに巡り会えるかな
と考えたのでした。