朴葉飯(ほおばめし)
この葉っぱ、ご存知ですか?
朴葉(朴の木の葉っぱ)です。
福井では、昔、集落の田植えが終わると「さつきあげ」と称して田植え祝いをし、そのときのご馳走として、
山からこの葉っぱを採ってきて作ったのが始まりとされる、郷土料理があります。
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二枚の朴の葉を、十文字にし・・・・・
お砂糖とお塩を加えた黄な粉を、たっぷりと置きます。
その上に、炊きたて熱々のご飯をのせて・・・
更に、その上に黄な粉をたっぷりかけたら、葉っぱで包み、冷めるまで重しをしたり、人によっては箱に入れて蒸らしたり。
すっかり冷めた頃には・・・
朴の香りがご飯に移って美味しくなった証拠に、葉っぱの色も一部変わっています。
朴の葉の香りがする、ちょっと甘めの黄な粉とご飯。
昔は、田んぼの畦には大豆が植えてありました。
その大豆を煎って挽いて黄な粉にし、山で朴の葉を採ってきて・・・・
身近にある材料を使って、考えられ伝えられてきたふくいの郷土料理「ほおば飯」
私が小さい頃は、この季節になると八百屋さんの店先にはこの朴の葉がバケツに入って売られていました。
そして、学校から帰ると家には母が作った”ほおば飯”が・・・・
”ほおば飯”を食べると、心がほんわかする福井人は多いはず。
大人になっても、一口食べると、いろんな思い出がよみがえり ”ほんわか”する食べ物・・・・
そんな 「ほんわかパワー」を秘めている食べ物は、ずっと残っていって欲しいと、
今年の”ほおば飯”を食べながら考えていたのでした。