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職人の美意識


子供のころからお肉が大好きで、
好きすぎるあまり、小学生のころは同級生のお肉屋さんに入りびたりw

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母親はいつも私に
「あなたの夢はお肉屋さんに嫁に行くことね」と言っていました。

私は「ママったらなんてナイスなことを言うんだろう」と思って過ごしたわけですが、残念ながら、その夢はかないませんでした。

しかし最近は、幸せなことに
いろんなご縁でお肉に近いところで楽しい思いをさせていただいております。

私の仕事は「一次情報を、良質な二次情報として発信すること」なのですが、肉の世界はあまりにも奥深く、なかなかこのことに近づくことができません。

先日、京都きたやま南山で行われるイベントの開始前に、
サカエヤの新保社長がお肉を捌くというのです!

サカエヤさんといえば、肉好きならだれもがその名を聞いて舌なめずりしちゃうお店。プロフェッショナルの世界ですから、これまで何度お願いしても、素人の私に肉を捌く姿を見せてくれることはありませんでした。

でも、なんの気まぐれか、この日は「朝から当日のイベント用の捌くから~見に来てもいいよ」と。
この機を逃してはいけない...と、朝早く新幹線に乗って出かけ、
午前中その捌きを見せていただきました。

この日は、サカエヤさん以外に、ル・キャトーズイエムのしげさんもお肉をさばきます。
楽しそうですねぇ...。
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その横には、「きたやま南山」の楠本社長の息子の了平くん(サカエヤさんで修業中)と、南山の店長である岡田くんがアシスタントにつきます。

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お肉をさばく様子をあまり見たことがない私にとって、
新保社長の肉さばきは本当に見事で、すっかり見入ってしまいました。

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それはまさに「技」であり、「経験の塊」。

骨の形を把握し、筋の流れを見て、滑らかに包丁を入れると、肉の重量や流れ(?)を使ってするすると滑るように、パーツに分けていくのです。

もし、このお肉たちに痛点があったとしたら、きっと痛くはなかっただろうなぁ...。「何があったかわからないうちにブロックになっちゃったなー俺たち」なんて思っているだろうなぁ...そんな風に思ったら面白くて一人でクスっと笑ってしまいました。

まるでパズルのよう。
いや、パズルというのはなんだか表現として違っていて、

少し離れて見ていると、
その姿はオーケストラを指揮しているコンダクターのようで、
音楽が聞こえてきそうな、そんな感じなんです。

新保社長の手の先に握られた包丁は、もうすでに包丁ではなく、
手の延長で、私にはまるで羽のように見えました。
刃先まで神経が通っている感じ...。

まるで白鳥が翼を広げて、水辺を滑るかのよう。
見ているというより見とれてしまったというのが正解ですね。


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何もわからない私ですから、
率直に感想を伝えたら「もっとうまくなりたいんだけどね」と言われました。

うん、そうそう、そうなんだ。
職人さんって技術が高ければ高いほど、みんな同じことを言う。
仕事が美しくて無駄がない、そのうえでまだ成長半ばだとおっしゃるのです。

こういう方に出逢うと、どんな哲学なのか、どんな美意識なのか...とついつい考えてしまいます。
次は是非とも、インタビューさせていただきたいと思っています。

でもね...きっと断られ続けるだろうから...、3年後くらいかな?(笑)

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プロフィール


北村 貴(taka)
フードソムリエ代表


20年間の東京生活を経て、
2004年12月、真冬に
故郷・北海道十勝へ戻る。
よく食べ、よく遊び、よくしゃべる。
特技は四葉のクローバー探し

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2015年11月27日 22:05に投稿されたエントリーのページです。

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