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TPP締結を目前に、産地に住む私たちができること

十勝にUターンしてからもう8年になろうとしているのですが、
戻ってきてから一貫して感じているのは、

「生産者のリアルな情報がなかなか消費者に届かない」
「消費者の声が生産者に届かない」

という点です。

このことはいくつもの不幸を呼びます。
例えば、ここ数週間吹き荒れる「食品表示の偽装問題」

生産者がどんな環境で、どんな考えで、どうやってモノを作っているのか、
そのことを知って仕入れているお店であれば、あんな偽装表示などできないはずなのです。

また、生産者の立場で考えると、
「誰がどう食べているのかわからない」
「自分の作ったものがどう評価されているのかわからない

...だとするとみなさんならどうですか?やりがいを感じられますか?

日本最大の食糧基地・十勝にいてさえもこの距離を感じるのですから、
他地域の消費者にしてみれば「生産者」が言葉だけのモノ...であっても当然かもしれません。

そんな思いが強くあり、
1年半ほど前から「生産者トークライブ」を開催してきました。

目的は、
「消費者が生産者の想いや背景を知る」
「生産者が目の前で食べている人の感想を聞く」

このことで、消費者が「○○sさんの××はないの?」とレストランで尋ねるようになったり、地元の新聞が取り上げてくれることでレストランが食材に注目してくれるようになったり、少しずつ地域では、多様な食材が飲食店で使用されるようになってきました

さて、そんな生産者トークライブですが、
今回は趣向を変えて「ギネス」に挑戦した実行委員3人の物語をお伝えすることになりました。

題して...

番外編【トーストアートギネス登録記念】
十勝小麦×情熱×人~ギネスの作り方~

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「トーストアート」って最初に聞いた時、
正直「なんだそりゃ?」と思ったのは私だけではないはず。

「食べ物を無駄にするのでは?」
「食べ物は遊び道具じゃないよ」
「そんなことして意味があるの?」

たくさんの疑問の声と同時に

「そりゃ~面白そう」と思った人もたくさんいたわけです。


ここで 、今、もう一度、
十勝でトーストアートをやったことの意味を考えてみましょう。


TPP締結を目前に控えた今の十勝。

現在でさえ、小麦の国産自給率は10%に過ぎないのですが、
TPP締結後「99%損失される」
というのが、農水省の試算なのです。

では十勝にとって小麦はどんな意味があるのでしょう?

単純に利益作物というだけでなく、
輪作体系の中に組み込まれている小麦やビートがなくなれば、
十勝の豊かな畑作と土をまもる知恵が失われる可能性があるのです。

ご存知ですか?

TPP締結後の地域経済への影響額。
十勝総合振興局の試算では、十勝管内の農業産出額2401億円のうち
58%に当たる1382億円が消失。

更に関連産業を含めた地域経済への影響額は5037億円で、
管内の産業産出額全体の26%が失われる
とされているのです。

今のまま、ただ「反対」と声を上げて、様子をみているだけで私たちは良いのでしょうか?十勝住民にできることって何かほかにないのでしょうか?

トーストアートはその1つの試みだったのではないかと思うのです。

賞味期限が切れた廃棄前の十勝産小麦を使って
トーストを焼いて、アートを作り
最後は豚の飼料となって餌になる。

ただ、餌になるのを見ているだけでなく、
そこに一つの新しい価値を作ったのがトーストアート。

特に今回ボランティアで活躍した学生を中心とした若者たちが、
地元に誇りが持てるよう、「小麦」に触れ合う機会を作った功績は大きい。

成功体験が少ない今、
ギネスに登録されるような地域活動に参加することで結果を得た若者たちは、自分の心の中に大きな地域プライドを1つ持ち、いずれ大人になって社会に旅立っていくのです。

きっとこんな大げさな話で始まったわけじゃないと思うけど、
結果として面白い成果を上げることができた「トーストアート」

この企画がどう生まれ、
どんなプレッシャーやどんな反発があって
どうやってギネスが作られたのか...。

実行委員の中心であった下記の3人にお話をじっくりきかせていただきます。

実行委員長  天方慎治さん(満寿屋商店)
実行委員    真浦綾子さん(エムデザイン)
実行委員  前田茂雄さん(前田農産) 

ご興味のある方は下記から是非とも

番外編【トーストアートギネス登録記念】十勝小麦×情熱×人~ギネスの作り方~

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プロフィール


北村 貴(taka)
フードソムリエ代表


20年間の東京生活を経て、
2004年12月、真冬に
故郷・北海道十勝へ戻る。
よく食べ、よく遊び、よくしゃべる。
特技は四葉のクローバー探し

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2013年11月 6日 10:11に投稿されたエントリーのページです。

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