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野生のアンガス牛を食べた!

先日、またとない機会に恵まれ、
北海道様似の駒谷牧場の広大な放牧地で、
野生にほぼちかい状態で育てられた、アンガス牛をいただきました。


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現在の日本の畜産業界において、
肉牛は牧舎の中でできるだけ運動せずに飼育されるのが通常です。

放牧されている牛もいますが、そのほとんどは飼料を与えられています。

このアンガス牛は、一切の飼料を与えず、
放牧地の中にある草だけを食べて
健康にたくましく育った牛。

お水もこんなきれいな川で飲んでいます。
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そんなアンガス牛が初めて出荷されることとなり、

今後こういったお肉に市場性があるのかどうか?を検証するための
試食会が全国で開催されました。

私はこの貴重なお肉を食べる機会が3回ありました。


1度目は、8月16日様似に駒谷牧場を訪ねた際。
その場で肉をカットしていただき、
家庭のフライパンで焼いてステーキで食べました。
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うん、思ったほど固くなく、うま味はしっかり...。
子供のころ食べた、素朴なお肉の味(きっと経産牛)のようななんだか懐かしい味がしました。

2度目は、9月4日私が主宰する「生産者トークライブ」。
生産者さんのお話をじっくり1時間聞いて、その後美味しく料理を食べる会で、
この日は13回目の開催となりました。

実際に、生産者の方の思いや話を聞いてから食べるお肉は
命の重みを感じるモノでありました。

味の感想でもっとも多かったのは「鹿肉のような触感」でした。

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そして、3度目は9月11日、京都の焼き肉南山さんにて、
行われたスペシャルイベントにて。
ここでは、サカエヤさんにて40日間ドライエージングされたものを、
駒沢大学のイタリアン・イルジョットの高橋シェフが調理されました。

見てください、このお肉。
真っ赤でしょう?サシなんて見当たらないでしょう?
本来、牛というのはこういう動物なのでしょう...。
草を食べて、野山を跳ねまわり、そして最後は肉になる。

これを見ていたら、いろんな考えが私の頭をぐるぐると廻りますが、
今ここでそのことついてコメントするのは非常に難しいのでやめておきます。
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そして、出てきたのは3つの部位別のロースト。
全てそれぞれ味が異なります。
ヒレはアッサリ、ドライエージングによる香りも少なく、
食感的には国産ラムのよう。
モモはヒレより香りも味も濃厚で、しっかりとした味わい。
そしてサーロインは味がグッとせりあがってくる感じでとっても美味でした。
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1度目2度目のお肉と比べると、
圧倒的にドライエージングのほうが美味しいというのが
私の率直な感想です。


さて、このお肉、今回は駒谷牧場の西川夫妻が実験的に作ったものです。
格付けはC-1。通常のルートでは全く売れないでしょう。


今回の結果を受けて、

どんな牛を作っていくのか、
そこにどんなポリシーがあるのか、
そこにどんな人がどれだけ共感するのか?

そして、西川さんは果たして本当にこれがやりたいのか?
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こんな奇跡のような牛肉を作る人はもう現れないかもしれない...。
この先は、西川さん次第です。

個人的にはまたこのお肉を食べたい...と強く思う一人です。

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プロフィール


北村 貴(taka)
フードソムリエ代表


20年間の東京生活を経て、
2004年12月、真冬に
故郷・北海道十勝へ戻る。
よく食べ、よく遊び、よくしゃべる。
特技は四葉のクローバー探し

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2013年9月13日 17:38に投稿されたエントリーのページです。

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